導入のポイント

早めの対応が望まれます

平成25年4月1日より改正労働契約法が施行されており、多くの企業で平成30年4月から本格的に無期転換の申込みが発生することが見込まれます。長期間雇用している有期契約労働者は、もはや一時的な経営環境の変化や景気変動への対応要員とはいえず、実態に合わせて無期労働契約にしていく必要があります。また、正社員と同等の仕事を行っている有期契約労働者がいらっしゃる企業は少なくありませんが、その場合、単に契約期間を無期にするだけでは無期転換社員の労働意欲の低下につながるおそれがあるため、現状の正社員の処遇や仕事の中身と比較しつつ、適切な人事管理の在り方を検討し、制度設計を行う必要があります。
このようなことから、無期転換に向けた準備と対応は早めに行いましょう。

無期転換サイト対応

労使のコミュニケーションが重要です

無期転換をスムーズに進める上で大切なのは、制度の設計段階から労使のコミュニケ―ションを密に確保することです。労働組合との協議を行うことや、労働組合がない場合は労働者の過半数代表など、社員との協議を行う場を持ち、労使双方に納得性のある制度を作っていくことが、導入・運用をスムーズに運ばせることにつながります。

多様な働き方の仕組みを導入するためのきっかけにもなります

無期転換サイト働き方

近年は、住み慣れた地元で正社員として働きたいと考える若者や育児や介護などと仕事の両立を図りたいと考える女性、高年齢者が増えてきており、そのようなニーズに対応した社員制度を導入し、安定的な雇用の確保・人材の積極的な活用を図っている企業も見られます。また、無期転換者と有期社員との間の労働条件において、契約期間以外に差がない場合には、いずれ処遇に対する不公平感を生み出し、職場内の一体感を損なう等の問題が発生するおそれもあります。
無期転換ルールは、法律上、契約期間以外の労働条件などは従来のままでも問題ありませんが、無期転換ルールへの対応をきっかけに、このような労働者の働き方のニーズの多様化に対応した多様な働き方を検討するなど、持続的な人材戦略構築の好機として積極的に捉えることが大切です。

就業規則、労働契約の見直しが必要です

労働条件を維持したままでの無期転換にあたっては、既存の就業規則に無期転換ルールについて規定するとともに、無期転換後も引き続き有期契約労働者の労働条件が適用される旨の条項追加を行う必要があります。社員の就業期間の違い(有期雇用か無期雇用か)に応じて異なる就業規則を制定している場合や、労働日数や労働時間の長短 (パートタイムかフルタイムか)に応じて異なる就業規則を制定している場合は、無期転換後にどの就業規則が適用されるか整理する必要があります。
また、無期転換により新たな雇用区分を新設して労働条件を変更する場合は、これに対応した就業規則を作成する必要があります。
モデル就業規則(第12章、P80~P81参照)(厚労省webサイトに掲載)」
労働契約法のあらましはコチラ(厚生労働省Webサイトに掲載)

無期転換サイト見直し

具体的な制度設計が大切です

新たな雇用区分を設ける場合、職務の範囲や責任、勤務地などの労働条件を明確に規定しなければなりません。また、賃金制度をどうするか、賞与や退職金を設定するか、設定する場合に正社員との関係をどのようにするかも考える必要があります。正社員と比較し、従事する業務の内容やこれに伴う責任の範囲や大きさ、職務内容や配置の変更範囲などを考慮して、労働条件を決めましょう。

第二十条
有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

必要に応じて改善を行うなど、円滑な導入を心がけましょう

無期転換サイトフォローアップ

有期労働契約から無期労働契約への転換時には、勤務地の限定性がなくなったり、時間外労働が発生したりするなど、働き方に変化が生じる場合や、契約期間以外の労働条件に違いがない労働者が混在する場合があります。
このようなとき、社員側から不満や反発が出ることのないよう、丁寧な説明を心がけるとともに、円滑に転換が行われているかを把握し、必要に応じて改善を行うことが望まれます。

国の支援策を積極的に活用しましょう

厚生労働省では、キャリアアップ助成金の支給や先進的な取組を行っている企業の事例の紹介、
無期転換制度の導入手順などを紹介するハンドブックの作成、無期転換制度の導入支援のための「モデル就業規則」の作成、「労働契約等解説セミナー」の開催などを行っています。無期転換ルールへの対応が円滑に行えるよう、是非これらの支援策をご活用ください。

無期転換サイト活用